卒業式での息子、とても立派でした。
同級生たちも最高学年としての勇姿を後輩たちへ繋げようといつも以上に気合が入った振る舞いで、こんなにも逞しく成長した姿を見せてくれた子どもたちに、参列者一同、感動しどおしでした。

私の長男は、予定日よりも２か月以上早く、牛乳パック１本にも満たない872ｇで生まれました。初めて対面した日を昨日のことのように思い出します。母親になる心の準備もままならない、突然の出産でした。普通に産んであげられなかった、、母親なのに生まれた時から苦労を背負わせてしまったことが情けなくて毎日毎日泣いてばかりでした。

一日1時間の面会時間だけを心のよりどころに、入院している息子へ手絞りの母乳を届けに行く日々。臨月前の手術のため、傷が深く、心身ともにどん底でした。でも、ある時の帰り道、私は行き道で感じていたしんどい気持ちが楽になっていることに気づきます。何もかもしんどいはずなのに、なぜか心が安らいでいる。。毎日必死で気づいてなかったけれど、息子のためでなく、自分が癒されたくて毎日通っていることを実感した瞬間です。まだ何もしてあげられてないのに、生まれたばかりでこんな小さいのに、すでに備えている癒しのパワーと神々しい存在感に励まされました。

とはいえ、それから今日までの道のりは決して甘いものではありませんでした。生まれた日で決められる横並びの教育システムは、独特の発達をしている息子や私にとってはかなり厳しいシステムです。怒りに震えることや切ない気持ちになることは山のようにありました。

それでも無事に卒業できたのは、息子の個性を温かい目で見守ってくれた小学校の先生方やお友だち、地域の方々、そして何よりも真っ直ぐ育ってくれた息子本人のパーソナリティの賜物です。

ここ数ヶ月、またグッと成長した息子を見て、もうそろそろ少し肩の荷を下ろしてもいいかなと思っています。そして、今まで置き去りにした自分自身のことを見直していくつもりです。一区切りがついて、新たに何かが芽生えるような予感。楽しみになります。

ここから先も、きっと色々なことが待ち構えているでしょう。

でも、私たちに乗り越えられないことなんてないはず。

だって、どんな人も生まれながらすでに大きな力を授かって、この世に生まれてくるのですから。

晶子